カテゴリー「書籍(ジャズ)」の記事

2016年12月11日 (日)

Jazz The New Chapter

「Jazz The New Chapter ~ ロバート・グラスパーから広がる現代ジャズの地平」を読んだ。2014年2月発行のムックだから、約3年前の本か。
Jazz The New Chapter~ロバート・グラスパーから広がる現代ジャズの地平 (シンコー・ミュージックMOOK)
タイトル通りに、まずはRobert Glasterの紹介、そして、Glasperに関連する若手ミュージシャンを紹介し、さらには最新のジャズの動きをもう少し多角的に見てみるという主旨の本。

あまり認識したことなかったのだが、Glasperをはじめ、数名のミュージシャンがテキサス州出身かつ教会でのゴスペル体験をルーツとしたバックグラウンドを有するというのが興味深い。時代はテキサスなのか!?

REVERENCE
何人か紹介されているテキサス州出身ミュージシャンのうち、Kendrick Scott(dr)。Kendrick Scott Oracle名義のものを含め数枚紹介されているが、個人て金はこの盤が、いい感じ。ギター弾きとしては、どうしてもメンバのMike Moreno(gt)の音に興味が向いてしまうのだが、このMorenoがまたいい具合に存在感があって、現在のところヘビーローテーションで聴いている。

2016年2月27日 (土)

すごいジャズには理由がある ― 音楽学者とジャズ・ピアニストの対話

すごいジャズには理由(ワケ)がある──音楽学者とジャズ・ピアニストの対話

「すごいジャズには理由がある ― 音楽学者とジャズ・ピアニストの対話」(岡田暁生、フィリップ・ストレンジ)を読んだ。クラシックに関する研究や著書で有名な音楽学者の岡田氏がジャズ・ピアニストのストレンジ氏にインタビューをするというスタイル。

章ごとにジャズのプレイヤーを取り上げており、彼らが「どのようにすごかったのか」をフィリップ氏が語り、岡田氏の質問に答えて対話してゆくという内容。取り上げられたプレーヤーは

  • Art Tatum
  • Charlie Parker
  • Miles Davis
  • Ornette Coleman
  • John Coltrane
  • Bill Evans
という順であり、ジャズの歴史の流れに沿った話が展開される。

一冊丸ごと、とても面白いのだが、個人的にはフリー・ジャズに関する考察(Ornette Coleman、John Coltrane)やCharlie Parkerの章などが特に興味深かった。「Charlie Parkerのどういう点がすごいのか?」については、師匠のPaul Hofmann氏のレッスンでも議論したことがあったのだが、ストレンジ氏はまた少し異なった視点での回答を示している。

また、この本で説明された内容について、文字だけで伝わりにくいものについては、Youtubeでストレンジ氏による実演が公開されている。動画はやや冗長な印象もあるが、本の解説と併せて見ると、なかなか楽しめる。

2015年3月 8日 (日)

菅野義孝 ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ

菅野義孝先生の「目からウロコのジャズ・ギター」シリーズの「ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ」。タイトル通り、ギター一本でジャズのスタンダード曲を演奏するためのアレンジ譜面集。取り上げられたスタンダードは30曲、CDも付き。

アレンジは難易度が3段階に分かれているが、いずれも非常にわかりやすいアレンジなので、あらゆるレベルのプレイヤーにとって勉強になると思う。「目からウロコ」シリーズに一貫した発想で、シンプルな考え方や手法をどんどん応用するということが実践されているので、この譜面集でソロアレンジを練習すれば、この30曲以外の曲でも自分でアレンジできるようになると思う。

イントロとエンディングもアレンジされているので、これも非常に参考になる。

「目からウロコ」「続・目からウロコのジャズ・ギター」でアドリブ・ソロやコンピング(バッキング)などについて練習し、この「ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ」でソロのアレンジを練習すれば、ひととおり、あらゆるフォーマットでのジャズギター演奏ができるようになるはずだ。

ちゃんと練習すれば、だが・・・私自身、まだまだだ。しかし、あれこれ教則本に手を出すよりも、この「目からウロコ」シリーズを繰り返し味わって練習することで、一定のレベルに達することができるはずなので、迷わず続けようっと。

目からウロコのジャズ・ギター ソロ・ギター・スペシャル・アレンジ(CD付)

2014年8月 9日 (土)

中山康樹「マイルス・デイヴィス奇跡のラスト・イヤーズ」

マイルス・デイヴィス 奇跡のラスト・イヤーズ (小学館101新書)
中山康樹「マイルス・デイヴィス奇跡のラスト・イヤーズ」を読んだ。「帝王」マイルスが1975年に音楽シーンから突如姿を消してから1981年のカムバックを果たし、1991に帰らぬ人となるまでの激動の「ラスト・イヤーズ」がドラマチックに描かれており、一気に読破してしまった。

既に体がボロボロになっていたマイルスが、そんな彼を放っておけない周囲の人々に支えられながら遂に再び音楽にパワフルに向き合い、見事に復活。ひとたびステージに上がれば、病気の体に鞭打って延々と演奏を続けるという姿は、まさに「帝王」である。

過去を振り返らず、ひたすら前だけを向いてジャズという音楽を進化させ続けたマイルスが、その晩年に至ってもやはり前進し続けたドラマは、音楽ファンでなくても感動するはず。

プリンスとの交流やヒップ・ホップの導入など、マイルスの晩年の様々な逸話も紹介されており、ひたすら興味深い。

ジャズギター・ブック (Vol.7)    Shinko music mook
ギタリストの視点では、このJazz Guitar Book Vol.7がめちゃ面白い。マイルスを支えたギタリスト達が多く取り上げられ、インタビューがあったり、分析されたりしている。

2014年6月 2日 (月)

Jazz Guitar Book Vol.36

jazz guitar book [ジャズ・ギター・ブック] Vol. 36 (シンコー・ミュージックMOOK)
Jazz Guitar Book Vol.36をAmazonで予約して入手。表紙は、ついに出た、Peter Bernstein。特集は「ビヨンド・ザ・バップ 新世代の王道ジャズ」。

毎号買い続けているJazz Guitar Bookだが、今号は特に充実しており、ジャズギター好きならば、絶対に「買い」だ。

何がそんなに充実しているかというと、まずインタビューがPeter Bernstein、Jesse van Ruller、Julian Lageといったストレートなプレイヤーに始まりWolfgang Muthspiel、John Mclaughlin、Robben Fordなどと多彩。

特集の「ビヨンド・ザ・バップ」では、上記の通りインタビュー記事が掲載されたPeter Bernstein、Jesse van Rullerをはじめとするギタリストのプレイのアナライズが紹介されており、これだけでもめちゃくちゃすごい情報だ。採譜もやはりPeter Bernstein、Jesse van Rullerなど。Paco de Luciaインタビューとアナライズがあるのも、これまた、いい。

菅野義孝師による「目からウロコ」シリーズは黄金コード進行編3「リズム・チェンジ」。これまた、すごい充実した記事で、ソロやコンピングのサンプルがみっちり紹介されていたり、練習のコツまでが記載されている。いいのか、こんなに書いてしまって!?

号によっては、さらっと読んで本棚に片付けてしまうことがあるこのムック、今号はこれからじっくりと読み、弾き、味わいたい。

2014年3月 8日 (土)

セッションの現場ですぐに使えるジャズ・スタンダード・コレクション

セッションの現場ですぐに使えるジャズ・スタンダード・コレクション100
「セッションの現場ですぐに使えるジャズ・スタンダード・コレクション」(菅野義孝・著)が発売開始となった。ジャズのセッションにおけるスタンダード曲集としては納浩一「ジャズ・スタンダード・バイブル」が定番であるが、そこに新たな一冊が投入された格好。

では何が新しいかというと、各スタンダード曲に対するアナライズが掲載されているところ。ここはキー〇〇に対する2-5-1だ、とか、キー〇〇に対するIIIbdimだ、とかが解説されているので、曲をおぼえたりアドリブをしたりするのには大いに役立つ。

基本的には、自分でアナライズをするが、じっくり考えた上で、どう解釈してよいか困った時に最後にこの本のアナライズを見る、というやり方をすれば、かなり頭に入ってくると思う。そして、プロのセッションホストなんかがよくやる、スタンダード曲をいきなり任意のキーで演奏するっていう技も、こういうアナライズをやっておくことでできるようになるのであろう。

2013年11月14日 (木)

続 目からウロコのジャズ・ギター

続・目からウロコのジャズ・ギター[実践編](DVD付) (jazz guitar book Presents)
最近、また夜な夜な「続 目からウロコのジャズ・ギター」を練習。やはり、この本は噛めば噛むほど味わえる。実際のところ、ずっと「酒バラ」ばかり練習していて他の曲に進めないのであるが、コードソロにしろアドリブにしろコンピングにしろ、いいサンプルがたくさん提示されていて、いろいろ練習しているうちに夜が更けてゆく。で、翌日も酒バラ練習。というのを繰り返しつつ、やはり実力がついているという実感も確かである。これから一年間(なんと中途半端な)無人島に行く、としたらこの本を持っていく。この本を卒業できるのは、いつなんだろうか?

2013年10月 3日 (木)

高内春彦"JAZZ GUITAR CONCEPT"

JAZZ GUITAR CONCEPT(CD付) (jazz guitar book Presents)

高内春彦HARU氏の充実した教本(あるいは指南書?こういう本ってどう呼ぶんやろ?)、Advanced Jazz Guitarを読み終わった。内容が高度だったので消化不良の部分も多いのだが、また繰り返し読むことにして、今は、続編の「JAZZ GUITAR CONCEPT」を読んでいる。

この本では、プレイヤー兼コンポーザーだった巨匠をテーマとし、主にその作曲の観点からレクチャーが行われる。エリントン、ジャコ、ウェス、ショーター、マイルス・・・。すごいなぁ。前作同様、コードに関する考察とか説明が高度であり、それだけに味わい深い。ちょっとしたコード進行に対しても、「あぁこういう風に考えるのか」「こんなヴォイシングがあるのか」などと感心しながら読み進めてしまう。もちろん、ギタリスト向けの実践的な内容でもある。やっぱり難しすぎて理解できない部分も多々あるのだが、これは前作同様、今後繰り返し読むお楽しみとしてとっておこう。

これもまた前作同様であるが、巨匠との逸話や音楽に対する心構えなど、とても刺激的な内容が豊富で、読み物としても楽しめる。これだけの情報をコンパクトにまとめた本って、他にないよなぁ。

あと、付属CDの演奏が、すごくイイ。ギター&ベース、あるいはギターソロという編成で安あがりに仕上げたのかもしれないが(!)、演奏自体は素晴らしいグルーヴを感じさせる。ギターの息遣いというか、パワーというか、生命力みたいなものを強く感じる。

この人のライブに、行ってみたいなぁ。そして、この本で疑問に感じたことを、質問もしたいなぁ。

2013年10月 2日 (水)

ジャズ・スタンダード・バイブル2

ジャズ・スタンダード・バイブル2 ~セッションをもっと楽しむ不朽の227曲 (CD付)
ジャズ・スタンダード・バイブル2(セッションをもっと楽しむ不朽の227曲)を入手した。「ジャズ・スタンダード・バイブル」の続編。

前作でカバーできなかった名曲がうまく網羅されており、これからかなり重宝しそう。この続編で取り上げられている素晴らしい曲目を見ていると、わりと充実していたはずの前作でも不十分だったのだと感じる。「えっ、この曲が前作に入ってなかったの!?」という驚きが多い。

「どスタンダード」で飽き足らないプレーヤーにとっては、この本は必携となることだろう。私も、この曲集を活用して、以前に練習した曲や知っているだけの曲などをどんどん弾き倒していこうと思う。

2013年9月25日 (水)

New York ジャズ・ギター・スタイルブック

NEW YORKジャズギター・スタイルブック CD付ジャズギター界ではトレンドをとらえたというか、でもやっぱりマニアックというか、とにかく興味深い本が出版されたもんだ。これはとにかく入手せないかんということで、楽器店で購入。

  • カート・ローゼンウィンケル/Kurt Rosenwinkel
  • アダム・ロジャース/Adam Rogers
  • ジョナサン・クライスバーグ/Jonathan Kreisberg
  • ジュリアン・レイジ/Julian Lage
  • マイク・モレノ/Mike Moreno
  • ラーゲ・ルンド/Lage Lund
  • ベン・モンダー/Ben Monder
  • スティーヴ・カーディナス/Steve Cardenas
  • ギラッド・ヘクセルマン/Gilad Hekselman
  • ニール・フェルダー/Nir Felder

NYのコンテンポラリーなスタイルのギタリスト10人について、経歴やプレイスタイル、使用楽器などを紹介した後、コンテンポラリーな演奏の技術について解説、最後にこのようなスタイルをスタンダードに適用する例を提示、という構成。ギタリスト紹介については、情報収集をすれば同じような情報があるまるのかもしれないが、技術解説は、なかなか貴重だ。これから秋の夜長、じっくり楽しんでみよっと。